女性活躍推進と中小企業と助成金
「女性の活躍推進」という言葉をよく耳にすると思います。
今年8月、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」が成立し、
いよいよ本格的に企業での取り組みが求められるようになりました。
ただ、普段よくお話を聞く中小企業の経営者の方における反応は
イマイチであると感じています。
「なんか新しい法律で来たけど、うちには関係ないよね」という感じ。
確かに、役員や管理職の女性比率がどうのこうのって言われても、ですよね。
一般に報道されている内容も大きな枠の話しが多くて、中小企業とは
直接関係ないもののように受け取るのも無理がないと思います。
しかし、この法律で言っているのは大きなことばかりでなく、労働者の割合、
採用の競争倍率など各企業でも考えられる範囲のことも触れています。
政府が掲げている「ニイマルニイマルサンマル(202030):指導的地位に
占める女性の割合を2020年までに30%とする」とは分けて考えて欲しいです。
○データを取り、課題を考え、その課題に対して具体的な取り組みを講ずる
では、中小企業では何をしたらよいでしょうか。
まずは、労働者の男女比率や在籍年数、正社員比率などデータを取ってみます。
そのデータを見ながら、自社における課題は何かを考えてください。
課題といっても難しく考える必要はありません。
単純に女性の労働者数が少ないということも課題になります。
採用の際、応募数がそもそも少ないというのも大事な課題です。
何も無理に育児休業や管理職などに関連付ける必要はありません。
もっと、実体的なところから考えていきましょう。
その課題に対し、具体的に取り組めることは何か?
「募集広告に女性社員の働きぶりを載せる」なんていうのもいい取り組みでしょう。
このようにデータを取り、課題をピックアップし、具体的な取り組みを行ったら、
具体的な取り組みを行った段階で、30万円が支給される助成金があります。
(下記リンクの加速化Aコース 中小企業に限る)
女性活躍加速化助成金
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/joseikin-kasokua.pdf
この助成金で大事なのは、女性の活躍推進というキーワードをきっかけに、
男女ともに働きやすい労働環境について考えてみることです。
データを取り、課題を考え、その課題に対して具体的な取り組みを1つでも進める。
このような小さい第一歩でも、踏み出すことが次への一歩に繋がっていきます。
何も女性だけの話しが書かれている法律ではありません。
この法律と向き合うことで、今後の男女両方の働き方を考えて欲しいと考えています。
当事務所では、女性活躍加速化助成金の受給に向けた支援を行っています。
詳細につきましては、まず、お問い合わせください。