天野社会保険労務士事務所は大阪府 高槻市の社労士事務所。働き方を見直し、仕事と生活の調和を図る「ワーク・ライフ・バランス」を推進しています。

男性育休 「急に言われても・・」とならないために

先日、ある会社の社長からご相談を受けました。

男性社員が急に「半年間、育児休業取ります」と言ってきたが、
人員確保ができず困っているという内容でした。

男性の育児休業取得率は2%程度ですが、今後は確実に増えていきます。
「急に言われても・・・」とならないためにはどうしたらよいでしょうか。

男性は見ても分からない 情報収集がカギ

女性は妊娠したら外から見ても分かります。
なので、育児休業を取るつもりなのかどうかという情報は集めやすいです。
しかし、男性はその妻が妊娠しているかどうか、見た目では分かりません。
分からないままいると、「急に・・・」という事態になります。

つまり、男性については出産や育児ということについて、会社側から積極的に
情報を集めなければなりません。

たとえば、妻の妊娠6か月くらいのころに会社がその情報を掴んでいれば、
「出産後は、どうするつもりか、育児休業は考えているか」なども相談できます。

とは言え、プライベートな情報を集めることは、容易ではありません。
どのように情報を集めたらよいでしょうか。

先に情報を提供していくのがポイント

情報を集めるためには、先に情報を提供していくのが良いです。
女性社員に対してだけでなく、男性社員に向けても出産や育児に関する
社会保険制度や育児休業などについて、情報を会社から提供していきます。
外部の講師を招いて、講演してもらうのも良いと思いますし、父子手帳の
作成というのもありだと思います。

来年から施行される予定の助成金では、この辺りの活動が支給対象に
なるのではないかと思われます。

そもそも、妻が育児休業を取っている期間に、自分も育児休業を取れると
いうことを知らない男性は少なくありません。
現に最初にお伝えした事例は、男性社員が妻の出産の際に、男性の
育児休業制度について知り、取れるのであればとりたいと言い出したものです。

この社員があらかじめ育児休業制度について知っていれば、急に言い出す、ということ
にはならなかったでしょう。

今後、育児休業は女性だけでなく、男性も取得する人が増えていきます。
そのためにできることを1つずつ、始めていきましょう。