天野社会保険労務士事務所は大阪府 高槻市の社労士事務所。働き方を見直し、仕事と生活の調和を図る「ワーク・ライフ・バランス」を推進しています。

テレワーク導入前に必要なこと

コロナウィルス感染症の拡大予防のため、テレワークを実施している企業が増えています。
今回は、緊急かつ短期的な処置だと思いますが、今後、しっかりとテレワークを導入したいと
考えている企業も少なくないはずです。

通信機器を導入し、セキュリティ体制を整えれば、テレワークは継続的に実施できるでしょうか。

社員、部下の業務を適切に配分できますか?
業務について具体的に指示を出すことができますか?
成果に対して、適切な評価を行うことができますか?

実際、すでにテレワークをじっしている企業からは、以下のような声が聞かれます。

部下がきちんと仕事をしているか不安。
時間をもてあましているが、何をさせていいか分からない。
テレワーク期間については、評価対象から除外することを検討している。

テレワークを有効に活用するためにもっとも重要なことは、何でしょうか?
それは、部下の業務を日頃から把握できていることです。
なんとなくではなく、きっちり把握できているからこそ、物理的な距離が離れても
部下の仕事を管理し、評価もできるのです。

私は、ワークライフバランスコンサルタントとして企業の業務改善に関わることがありますが、
そのときは必ず「タスクシート」と呼ばれるツールを活用します。

タスクシートは次の2ステップで作成します。
①始業時に1日の業務予定を15分単位でエクセルに入力
②終業時、その予定に対してどのような実績となったかを入力し、比較

これを上司も確認し、コメントする。

このことを1、2ヶ月ほど続けると、上司は如何にいままで部下の仕事を理解していなかったがわかります。
部下が何が得意で、何にどのくらいの時間を使い、何に困っているのか。
どのようにサポートしたら、より成果が上げられるのか。

タスクシートを活用することで、上記のようなことが分かるから、業務効率を上げることができ、業績向上、残業削減に繋がります。
このように部下の仕事が分かっていれば、物理的に距離が離れても仕事を任せることができます。

今回のコロナ騒動が、今までの仕事の進め方を見直すきっかけになっている企業も多いです。
テレワークの導入を検討する際には、どのように業務を把握し、指示を出し、サポートし、

評価するのか。

そこまでを考えて、進めるようにしてください。