従業員定着と共同体感覚
最近、社員の定着についてのご相談が多く、実際に職場でヒアリングや
キャリアカウンセリングをして対応することがあります。
絶対的にこうしたらよくなるという方法があるわけではありませんが、
比較的よい効果が得られやすい考え方について、今回、お伝えします。
その考え方は、アドラー心理学の「共同体感覚」というものです。
○共同体感覚とは
アドラー心理学においての重要な考え方の1つで、家族や職場などの中で
「自分はその一員である」という感覚を持っていることです。
具体的には、以下の3つの感覚が高い状態と言われています。
①自分は役に立っている(自己信頼、自己受容)
②周囲の人は自分を助けてくれる(他者信頼)
③自分には居場所がある(所属感)
職場において、この3項目を感じることができていれば、
定着することはもちろん、高いパフォーマンスを発揮することになります。
このことは、マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱している
「組織の成功循環サイクル」とも繋がります。
成功循環サイクルのグッドサイクルがまわるということは、
上記の3項目を満たしていることになります。
この3項目を高めていくことは、あくまで個人がやることですが、
会社や上司のアプローチにより促進することができます。
最近は、この内容についての管理職研修も増えてきました。
具体的な取り組み例などについて、また追ってご紹介
できればと思っています。